格子門扉
 そのご家族が弊社に来られて、入居まで6ヶ月! 期間としては売買物件の場合でも賃貸物件の店舗・テナント物件で改装工事の期間を入れても6ヶ月は長い。よほどこの物件を気に入っていただいていたのだと思う。大変ありがたいことです。
 この物件は高学歴・高レベルの方にご縁があって、建てられた方のお父様が日本の最高学府東京大学の法学部をご卒業で、ご本人は私立の難関大学をご卒業、そして現在の持ち主が世間でいう先生と呼ばれる方で、さらに以前入居されていたご主人がお医者様、入居された時小学生のお子様は医学部に合格、ご主人はそれを期に勤務医を退職され県外で開業されました。
 この物件は格子門扉をかまえて切妻の屋根を日本瓦で葺いた純和風の邸宅、不動産業者として、この物件がありがたいのはトラブルが皆無ということで物件そのものの造りが強固というのもありますが所有者、入居者の人柄が豊かで温和である点が大きいと思うのです。和室、

 不動産業者の立場として入居者と物件のご近所の方と無理なくお付合い出来ることが快適な環境と考えるのです。お客さんの生活内容はお子さんを見ればよくわかるものでお行儀の良し悪しはとても大切で、このたびこの邸宅に入居されたご家族は2番予約のご家族で、1番予約のご家族の返事待ちに数ヶ月たっていました。1番予約のご主人は勤務先から新幹線通勤を認められているご身分で、小学生のお嬢様がピアノのコンクールかクラッシックバレエに出演していてもおかしくない雰囲気 おそらくこのご家族がご入居されるに違いないと確信していました。所有者の先生にも先方の返事が長引いていることをご理解していただいていました。
 1番予約のご家族が数ヶ月後意外にもキャンセル!、数ヶ月後のキャンセルは正直痛い。その家族が邸宅暮らしが嫌だったのか、この邸宅がその家族を嫌ったのか、いったいなぜか定かではありません。
 2番予約のご家族の小学生の男の子がとてもわんぱくで物件の案内中に障子や襖を破られないかヒヤヒヤで、小学校の修学旅行の添乗員の気持ちでした。所有者の先生に2番予約のご家族へはこちらからお断りして、新たな募集をすすめましたが、所有者の先生「何ヶ月も待ってもらってこの家を気に入ってもらってる。まだ会ってはないがそういう人物は大丈夫だ!心配せず入居の話を進めなさい。あなたが心配している障子や襖は破れたら張り替えればいい。」 気がすすまないですが話を進めなくてはいけません。
手水鉢 
 3回4回とその邸宅の設備や間取りの確認に同伴しているとき、わんぱくな男の子が広縁のすぐ外にある手水鉢(ちょうずばち)のちかくに咲いていた花を見て、「お母さんこのお花は何?」と言った時、私はこの子に学問の神様が憑いたのではないかと疑ってしまいました。
 この邸宅と2番予約のご家族は何かしらのご縁があるようで、これから10年後が楽しみな案件です。

 (注)文中の内容と写真は一切関係ありません。 念のため・・・